グレープフルーツとは？種類や効能・精油の活用方法を紹介

グレープフルーツは、一説にはオレンジスイートとポメロ（東南アジア原産のブンタンに似た果実）の自然交配種と言われており、1750年代に西インド諸島のバルバドスで発見され、後にアメリカでの大規模栽培を経て世界的に広まりました。果実がブドウ（grape）の房のように枝に房状に実ることから「グレープフルーツ」と名付けられた説が最も有力です。そのフレッシュでシトラス系の甘みがある香りは人気となり、「禁じられたフルーツ」や「天国のシトラス」とも呼ばれました。日本では1971年の輸入自由化以降、一般家庭で普及しました。この精油は比較的安価で入手しやすく、年齢や性別を問わず好まれています。グレープフルーツ精油の主要な化学成分は、90%以上を占めるモノテルペン炭化水素類のリモネンが中心で、その他にミルセン、$\alpha$-ピネン、サビネンが含まれます。また、ケトン類のヌートカトンやアルデヒド類のネラールなども含まれています。リモネンは、リラックス・リフレッシュ効果、鎮静作用、抗不安作用、交感神経活性化作用、血行促進作用、抗菌・抗ウイルス作用などがあり、ヌートカトンはグレープフルーツ特有の苦味のある香りに関与し、脂肪燃焼促進や食欲抑制といったダイエット関連の機能性に関与すると言われています。$\gamma$-テルピネンには抗ウイルス作用や抗炎症作用が期待されます。注意点として、グレープフルーツ精油には光毒性（光感作）の原因となるベルガプテンが含まれているため、肌に塗布した後に直射日光などの紫外線に当たると、シミや炎症などの皮膚トラブルを起こす可能性があります。この精油は、原料となる果皮が豊富に得られ、圧搾法という効率的な抽出方法が用いられるため大量生産が可能であり、比較的安価で入手しやすい精油の一つです。ただし、オーガニック認証を受けたものや、光毒性の成分が少ないとされる水蒸気蒸留法で抽出されたものは、一般的な精油よりも高価になる傾向があります。

グレープフルーツの香り、フレッシュでみずみずしく爽やかな香り

グレープフルーツの香りというとどのようなイメージでしょうか？冷たいイメージでしょうか？それとも南国の暖かいイメージをお持ちでしょうか？

グレープフルーツと言われるとみずみずしい果実を思い浮かべることが多いですが、芳香浴やトリートメントなどで使用する精油はグレープフルーツの「果皮」を絞って抽出されるものなので、少し青み、苦味があり深い香りが楽しめます。

ピンクグレープフルーツ

【ピンクグレープフルーツ】（グレープフルーツピンク）はアジア原産のミカン科の果皮を圧搾法によって抽出した精油で、果実は食用にもなっています。

気持ちを高め明るく元気づけてくれます。

うっ滞除去（滞った血行やリンパの流れを促してくれる）に優れておりむくみの改善や凝り固まった筋肉のコリを和らげてくれる。

脂肪燃焼作用を持ち、脂肪やセルライトの除去にも期待されます。

ホワイトグレープフルーツ

【ホワイトグレープフルーツ】（グレープフルーツホワイト）はアメリカやブラジル等を原産としたミカン科の果皮を圧搾法で抽出した精油で、モノテルペン類リモネンを多く含有しています。そのため神経の高ぶりを鎮めリラックスさせてくれたり、不安や沈んだ気持ちを明るくしてくれ、ストレスを和らげてくれます。

うっ滞除去を得意としており、代謝の促進、むくみの改善や筋肉疲労の緩和が期待されます。

頭のリフレッシュ・集中力を高める

グレープフルーツには【空気の浄化作用】、【鎮静作用】をもたらしてくれるモノテルペン類のリモネン、ピネン、サビネン、ミルセン等の成分が多く、リラックス作用、鎮静作用が期待されます。

気持ちを鎮め、冷静にしてくれるため、頭の中をリフレッシュし、情報を整理するとともに集中力を高めてくれす働きが期待されます。

むくみの改善を促す作用

女性だけでなく男性も気になるむくみ。特に座りっぱなしや立ちっぱなしで血行やリンパの流れが滞り、浮腫んでしまったりむくみがひどくなり痛みが出たり。慢性化するとなかなか改善しませんよね。

グレープフルーツのリモネンやヌートカトンといった成分は脂肪の燃焼、代謝促進を得意としておりむくみの改善に効果が期待されます。

気持ちの高ぶりを鎮めてくれる作用

グレープフルーツの主成分であるリモネンやピネンにはリラックス効果や空気を浄化してくれる作用があります。気持ちの高ぶりを鎮め、冷静にさせてくれるため悩みや頭の中の情報整理をしやすくしてくれます。

空間に芳香することで自分だけでなく空間の浄化、リラックスも期待されます。

食欲の増進と抑制してくれる作用

グレープフルーツに含有されるリモネンには【消化機能促進作用】、【健胃作用】があり、唾液の分泌を促してくれることで消化吸収を助け、食欲の増進だけでなく消化器官の保護を助けてくれます。

柑橘系のものを見たり、酸味の強い香りを感じたら唾液が出る作用です。

食欲を増進するだけでなく、リラックス効果から過度な暴食を抑えてくれます。

また、ヌートカトン（ノートカトン）も含有されているため、香りに苦味を感じることで交感神経に働きかけ脂肪の燃焼を促してくれることも期待されます。

脂肪燃焼作用

グレープフルーツの香り成分で代表的な「リモネン」と「ヌートカトン」には副交感神経を活性化させ、脂肪の燃焼を助けてくれる成分を促してくれます。

血行の促進を促す作用も期待できるので代謝を上げ脂肪の燃焼を更に促してくれる働きが期待されます。

その他の効能

グレープフルーツダイエットが流行ったこともありますが、「脂肪燃焼作用」や「副交感神経を刺激してくれる作用」はグレープフルーツの果皮の香りを嗅ぐだけでも鼻からこれらの成分を吸収し、脳に伝達されます。

脂肪燃焼・代謝アップ・過度の食欲を抑える効果が期待させます。

グレープフルーツと女性特有の悩み

グレープフルーツ精油は、主成分であるリモネンによる交感神経の活性化作用や、香り成分のヌートカトンによる食欲抑制作用や脂肪燃焼促進作用が期待されることから、ダイエットをサポートする精油として知られています。また、血行促進効果や利尿作用、リンパの流れを良くする作用があるため、むくみや冷えといった女性特有の悩みの緩和に役立ちます。精神面では、気分を明るく高揚させる作用により、PMSや更年期に伴う気分の落ち込みやイライラなどの精神的な不調の改善に有用です。

グレープフルーツとスキンケア効果

グレープフルーツ精油は、スキンケアにおいて以下のメリットが期待されます。 収れん作用：皮脂の分泌を抑え、毛穴を引き締める効果（毛穴ケア）が期待でき、オイリー肌やニキビ肌のケアに適しています。 保湿効果：保湿成分として水分の蒸散を防ぎ、肌のバリア機能を正常化する効果が期待されます。乾燥肌や肌荒れの予防に役立ちます。

グレープフルーツと心のケア（瞑想・スピリチュアル）

グレープフルーツのフレッシュで爽やかな香りは、心と感情の停滞を取り除き、前向きなエネルギーと活力を与えます。喜びやバランスを象徴するとされ、不安や緊張、罪悪感から来る恐怖といったネガティブな感情を緩和し、リフレッシュさせます。浄化作用もあるとされ、空間の空気を清浄にし、ネガティブな感情やエネルギーをクリアにしたい時、瞑想などで集中力を高めたい時に利用されることがあります。

気持ちのリフレッシュしたい時

グレープフルーツのフレッシュで爽やかな香りは気持ちを明るく持ち上げてくれ、元気にしてくれる作用があると言われています。

不安な気持ちやストレスを抱えてる時、過度な緊張を抱えている時に気持ちをリフレッシュしてくれます。

免疫力を高めたい時

風邪やインフルエンザなど感染症は気をつけていても罹ってしまいますよね。リモネンは代謝アップ、免疫力アップ、鎮静作用、抗炎症作用を得意としており、喉の不調や咳、呼吸器官の炎症を抑えてくれる働きが期待されます。

安眠効果もありより免疫力を高めてくれます。

食欲不振や暴食を改善したい時

不安や過度なストレスを抱えているときは食欲がわかなかったり、逆に食べるのをやめたくても止められなくなったりします。グレープフルーツの香りは神経の高ぶりを抑えてくれたり興奮を鎮め気持ちの不安やストレスによる暴食を抑制してくれます。消化器官の活動も助けてくれ、消化不良を抑えてくれます。食欲の促進、抑制両方に働きかけてくれます。

ニキビを直したい時

皮脂の分泌や方廃物の詰まりなどで起こるお肌のトラブル。リンパの循環が滞ったり血行が悪くなると体の中だけでなくお肌にも影響してしまいします。

消化器官の活動を促し、老廃物の排出を助けてくてるので便秘や消化器官の不調を起因とした肌トラブルの改善に働きかけてくれます。

皮脂の余分な分泌を抑えてくれるのでニキビケアにおすすめです。

アロマスプレー

用意するもの】スプレーボトル、無水エタノール5ml、精製水（無ければ水）グレープフルーツ3滴、ローズマリー1滴、ティートリー1滴、レモン2滴 【作り方】スプレーボトルに各精油を垂らし入れて、無水エタノールを入れて混ぜ合わせます。そこに精製水を入れてさらによく混ぜアロマスプレーの完成です【使用方法】マスクやハンカチに吹きかけて吸引します。また、芳香にも使用いただけます。集中したい時、喉に不調を感じた時におすすめです。 作成したアロマスプレーは密封して高温多湿を避け、冷暗所で保管した上で1週間程度で使い切ってください。

アロマディフューザー

【用意するもの】アロマディフューザー、グレープフルーツ3滴、ペッパーミント1滴、ラベンダー3滴、サンダルウッド2滴【使用方法】アロマディフューザーに水と各精油を滴数入れて芳香します。デスクワークや勉強に集中したい時におすすめのブレンドです。※アロマディフューザー機器の使用方法に従って使用してください。

アロマライト

【用意するもの】アロマライト、グレープフルーツ2滴、レモン3滴、シダーウッド2滴、ペパーミント1滴、ユーカリ2滴【使用方法】アロマライトの受け皿に各精油を滴数垂らし芳香します。喉の痛みや咳など呼吸器系の不調におすすめです。

アロマバス

【用意するもの】グレープフルーツ3滴、ブラックペッパー1滴、ゼラニウム1滴、パチュリ2滴、ジュニパーベリー2滴【使用方法】お湯を張った湯船に各精油を滴数垂らし入れます。よく混ぜてから入浴します。浮腫みや冷え、筋肉疲労の緩和におすすめです。

アロマスプレー

【用意するもの】スプレーボトル、無水エタノール5ml、精製水（無ければ水）25mlグレープフルーツ3滴、ペパーミント1滴、レモン1滴、ティートリー1滴 【作り方】スプレーボトルに各精油を垂らし入れて、無水エタノールを入れて混ぜ合わせます。そこに精製水を入れてさらによく混ぜアロマスプレーの完成です【使用方法】空間の芳香やマスクスプレーとして香りを吸引します。胃腸のムカつきを和らげ、心身をリラックスさせてくれるとともに、周囲の食べのものの消臭を行ってくれます。 作成したスプレーは密封して高温多湿を避け、冷暗所で保管した上で1週間程度で使い切ってください。

光毒性（光感作）を持つベルがプテンを含有しています。お肌に塗布後、数時間は直射日光を避けてください（ベルガプテンフリーの精油を使用する場合は光毒性の心配はありません）妊娠中：明確な禁忌とされる根拠はありませんが、一般的に精油は安定期以降の低濃度での使用が推奨されます。 高血圧：グレープフルーツ精油の飲用は、高血圧の薬（カルシウム拮抗薬などの降圧剤）と薬物相互作用を引き起こす可能性があるため禁忌とされています。これは、果実と同様に消化器官で薬の代謝酵素に影響を及ぼすためです。精油を飲用しない限りは問題ないとする見解が一般的ですが、内服薬を服用している場合は専門家への相談が必要です。
うつ状態：気分を高揚させ、前向きな気持ちをサポートする作用があるため、禁忌とされることはなく、むしろ抗うつ作用が期待できます。
光毒性：後述の通り、光毒性には注意が必要です。皮膚刺激：精油は一般的に刺激性を持つ成分であるため、キャリアオイルなどで適切な濃度に希釈して使用する必要があります。化粧品に配合される濃度は低いため過度な心配は不要です。
光毒性：グレープフルーツ精油には、光毒性（日光などの強い紫外線に反応することで皮膚に炎症を起こす作用）を持つ成分が含まれるため、注意が必要です。
特に肌に塗布した後は、紫外線に当たるのを避ける必要があります。ただし、光毒性を発揮する精油濃度は4.0%とされており、通常のマッサージでの推奨濃度（1%以下）であれば、光毒性は無視できるレベルであるとする見解もあります。不安な場合は、夜間の使用に留めることが推奨されます。 推奨濃度：皮膚への使用は1%以下など、低濃度に希釈することが基本です。

【原料植物名】グレープフルーツ
【科名】ミカン科
【学名】Citrus paradusi
【主な産地】南アフリカ、アメリカ、アルゼンチン、イスラエル、ブラジル
【主な抽出部位】果皮
【精油抽出法】圧搾法
【成分の一例】モノテルペン類リモネン・ミルセン・ピネン、オクタナール（オクチルアルデヒド）、ケトン類ヌートカトン
※光毒性（光感作）を有するベルガプテンが含まれているためお肌に塗布後、2時間程度は直射日光を避ける。
【ノート】トップノート

本記事ではグレープフルーツについて学びました。興味のある精油についてひとつひとつ深く学んでいくのは楽しいですね♪「もっとアロマを学んでみたい！という」お気持ちがございましたら、是非日本アロママイスタースクールをご検討下さい。アロマテラピーは奥が深くて楽しいですよ。

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